
親の葬儀で喪主を務めることになったとき、「自分も香典を包むべきだろうか」と迷う方は少なくありません。
兄弟姉妹や親族との関係、葬儀費用の分担、年齢や収入状況など、考慮すべき要素が重なり、どう判断すればよいのか分からなくなることもあるかと思われます。
この記事では、喪主の息子さんが香典を出すべきかどうかについて、本来の考え方から近年の実態まで整理しながら解説します。
読み終えるころには、自分の状況に合った判断の軸が見つかるはずです。
喪主の息子は、原則として香典を包まなくてよいとされています
結論から申し上げると、喪主を務める息子さんは、基本的に香典を包まなくてもマナー違反にはならないとされています。
ただし、近年は家族の状況や費用分担の考え方によって、喪主であっても香典を用意するケースが増えているとされており、一概に「不要」とは言い切れない面もあります。
自身の立場と家族内の取り決めを踏まえたうえで判断することが、最も現実的な対応と考えられます。
喪主が香典を包まなくてよい理由
なぜ喪主は香典を出さなくてよいとされているのでしょうか。その背景には、香典そのものの性質と、喪主という立場の特殊性があります。
香典は「喪主に渡すもの」という原則がある
香典とは、葬儀・通夜の場において、故人への供養と遺族への弔意を示すために渡す現金のことです。
もともと葬儀費用の一部を支え合う「相互扶助」の意味合いが強いものとされています。
香典は喪主に渡すものであるため、喪主本人が自分の葬儀に対して香典を支払うという行為は、本来の趣旨と合致しないと考えられています。
この考え方に基づき、喪主を務める場合は香典を包まないのが一般的とする説明が、葬儀社や終活関連サイトでも多く見られます。
葬儀費用を負担している立場であることも理由のひとつ
喪主・施主として葬儀費用を直接負担している場合、すでに金銭的な貢献を行っている状態です。
そのうえで改めて香典を包む必要性は低いと判断されることが多いとされています。
また、故人と同居していた場合には「1世帯につき香典は1つ」という考え方から、香典を不要とする見方もあります。
未成年や学生など、十分な収入がない状況では、無理に香典を用意する必要はないとする見解も広く紹介されています。
近年は「出すことが一般的になっている」とする見方も
一方で、兄弟姉妹や親族で葬儀費用を分担し合うケースが増えている現代では、喪主であっても香典を包むことが一般的になりつつあるという指摘もあります。
親族内のバランスを保つために、あるいは気持ちの整理として香典を用意する方もいるとされており、家族間での話し合いが重要になる場面も多いと思われます。
情報サイトによって説明が分かれる部分でもあるため、地域の慣習や家族の意向を確認しながら判断することが望ましいと考えられます。
状況別の判断例
喪主の息子さんが香典を出すかどうかは、状況によって異なります。以下に代表的なケースを整理します。
ケース1:喪主として葬儀費用を全額負担している場合
葬儀費用を喪主である息子さんが単独で負担している場合は、香典を出さない選択が自然と考えられます。
すでに十分な金銭的貢献をしているため、別途香典を包む必要性は低いとされています。
この場合は、会葬御礼の準備や香典返しの手配など、実務面での貢献を優先することが現実的な対応と言えます。
ケース2:兄弟姉妹と葬儀費用を分担している場合
兄弟姉妹で葬儀費用を分担しているケースでは、喪主であっても香典を包むことが一般的になりつつあるとされています。
たとえば、喪主ではない兄弟姉妹がそれぞれ香典を包む中で、喪主だけが出さない形になると、親族間でのバランスが取りにくくなる場合もあります。
こうした状況では、事前に兄弟姉妹と話し合い、お互いの認識を合わせておくことが大切です。
香典を包む場合の金額の目安としては、20代で3万〜10万円程度、30代で5万〜10万円程度、40代以上で10万円程度が相場とされています。
ケース3:喪主ではない息子として参列する場合
喪主を務めるのが別の兄弟であり、自分は喪主ではない別世帯の子どもとして参列する場合は、香典を包むのが一般的とされています。
この場合の相場は以下のとおりとされています。
- 20代:3万〜5万円程度
- 30代:5万〜10万円程度
- 40代以上:10万円程度
自身の年齢や収入状況、他の兄弟・親族との相場感とのバランスを考慮しながら金額を決めることが望ましいと考えられます。
ケース4:香典を出さない場合の代替手段
喪主として香典を包まない代わりに、別の形で気持ちを表す方法もあります。
供花や籠盛を用意するという選択肢もあり、10万円程度を目安とする場合もあるとされています。
また、葬儀費用を多めに負担する、実務面でのサポートを積極的に担うといった形での貢献も、十分に誠意を示す手段と考えられます。
まとめ:状況に応じた判断が大切です
喪主の息子さんが香典を出すべきかについて、この記事のポイントを整理します。
- 香典は喪主に渡すものであるため、喪主本人が包まなくてもマナー違反ではない
- 喪主として葬儀費用を負担している場合や、故人と同居していた場合は香典不要とする考え方が一般的
- 兄弟姉妹と費用を分担しているケースでは、喪主でも香典を包む流れが増えている
- 喪主ではない息子さんが別世帯として参列する場合は、香典を包むのが一般的
- 香典の相場は年齢や状況によって異なるが、3万〜10万円程度が一般的な目安とされている
「原則として不要」という基本を押さえつつ、家族や親族の状況に応じて柔軟に判断することが、現代における現実的な対応と言えます。
地域の慣習や家族の意向によっても対応が変わる場合があるため、事前に家族間で認識を合わせておくことをお勧めします。
大切な方を送り出すこの時期に、香典の扱いをめぐって迷いが生じるのは自然なことです。
この記事を参考に、ご自身の状況に合った選択をしていただければ幸いです。
迷いがある場合は、葬儀社の担当者や信頼できる親族に率直に相談してみることも、ひとつの選択肢として考えてみてください。
葬儀や相続のことで、こんなお悩みはありませんか?
- 葬儀費用がどれくらいかかるのか不安
- 相続の流れがよくわからない
- 家族に迷惑をかけないために準備したい
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)・AFP資格を持つ運営者が、
お金の視点からわかりやすく整理します。
※本記事の情報は執筆時点のものになります。ご覧になるタイミングによっては金額やプランなど異なる場合がありますので、実際の内容は各自治体および葬儀社でご確認ください。