
葬儀に参列する際、喪服や小物の準備はしっかり整えたものの、足元の靴についてはあまり深く考えていなかった、という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
葬儀の場における靴の選び方には、色や素材、デザインに至るまで、一定のマナーが存在します。
この記事では、葬儀の靴マナーについて、男性・女性・子ども別に整理してお伝えします。
正しい知識を身につけることで、故人への弔意と遺族への配慮をしっかりと示すことができます。
葬儀の靴マナーの結論:黒・無地・光沢なし・装飾なしが基本
葬儀・通夜の場における靴選びの基本は、黒・無地・光沢なし・装飾なしの4点です。
男性・女性ともに、この原則に従った靴を選ぶことが、最も無難かつ失礼のない選択とされています。
スニーカーやサンダル、ブーツ、ミュール、厚底など、カジュアルな印象を与える靴はいずれも不適切とされています。
まずはこの基本を押さえた上で、男女それぞれの詳細なマナーを確認していきましょう。
葬儀の靴マナーに細かなルールがある理由
葬儀は、故人を送り出すための厳粛な場です。
服装全体において、華美さや目立つデザインを避けることが基本とされており、それは足元の靴にも当てはまります。
葬儀の場では、参列者全体が統一感のある落ち着いた装いをすることで、故人や遺族への敬意が示されると考えられています。
靴に関するマナーが細かく定められているのは、こうした葬儀の場の性質に由来しています。
色に関するルール:黒以外は原則避ける
靴の色については、黒が唯一の正解と言っても過言ではありません。
茶色・グレー・紺・白など、黒以外の色はいずれも葬儀の場にはふさわしくないとされています。
たとえ落ち着いたトーンの色であっても、黒以外の靴は避けるのが無難です。
素材に関するルール:光沢のない素材を選ぶ
素材については、本革・合成皮革・布素材が適切とされています。
一方で、エナメル素材のような強い光沢を放つ素材は、葬儀の場には不向きとされています。
光沢が強い靴は、華やかさや派手な印象を与えてしまう可能性があるためです。
マットな質感の黒い靴を選ぶことが、葬儀の場にふさわしいとされています。
装飾に関するルール:シンプルであることが重要
デザイン面では、金具・リボン・ブランドロゴ・派手なステッチなど、目立つ装飾が施された靴は避けるべきとされています。
どれほどシックな色合いであっても、装飾が目立つ靴は葬儀の場の雰囲気にそぐわないと見られる可能性があります。
シンプルで清潔感のあるデザインを選ぶことが、最も無難な判断と考えられます。
清潔感も忘れずに確認する
マナーとしてあまり語られることは少ないものの、靴の清潔感も非常に重要です。
汚れが目立つ靴、傷だらけの靴、ひどく履きつぶれた靴は、たとえ色や素材が適切であっても、マナー違反と受け取られる可能性があります。
葬儀に参列する前には、靴の汚れを落とし、状態を確認しておくことをおすすめします。
男性・女性・子ども別の葬儀の靴マナー具体例
葬儀の靴マナーは、男性・女性・子どもでそれぞれ確認すべき点が異なります。
以下では、それぞれのケースを具体的に解説します。
男性の場合:内羽根式ストレートチップが最も無難
男性の葬儀の靴として最もふさわしいとされているのは、黒の内羽根式ストレートチップの革靴です。
内羽根式とは、靴紐を通す羽根部分が甲革の内側に縫い付けられているタイプで、外羽根式よりもフォーマル度が高いとされています。
ストレートチップとは、つま先部分に一本の横ライン(キャップトゥ)が入ったデザインで、最もシンプルかつ格式のあるデザインとされています。
靴下については、黒の無地のものを合わせることで、全体のコーディネートがより整います。
ローファーやモンクストラップ(バックル付き)などは、フォーマル度が低いと見られる場合があるため、できれば避けることが望ましいとされています。
女性の場合:黒のパンプスを基本に、ヒールの高さにも注意
女性の葬儀の靴としては、黒のパンプスが基本とされています。
ヒールの高さについては、低すぎず高すぎないものが推奨されており、一般的には3〜5cm程度が目安とされています。
ピンヒールや極端に高いヒールは、葬儀の場での移動にも支障をきたす場合があり、実用面からも避けた方がよいと考えられます。
ストッキングとの合わせ方については、肌色または黒の無地のストッキングを選ぶことが基本です。
柄入りや派手な色のストッキングは、靴のマナーと同様に避けるべきとされています。
また、つま先やかかとが開いているタイプのパンプス(オープントゥ・ミュールなど)は、葬儀の場では不適切とされています。
子どもの場合:学校の制服と合わせた靴が基本
子どもが葬儀に参列する場合、制服がある場合は制服と合わせた靴を選ぶことが基本とされています。
制服がない場合は、黒・紺・グレーなどの落ち着いた色の靴を選ぶことが一般的です。
スニーカーについては、子どもの場合に限り、黒や白など目立たない色のものであれば許容される場合もあるとされています。
ただし、派手な色や光るタイプの靴は避けることが望ましいと考えられます。
急な通夜で適切な靴が用意できない場合
急な通夜では、喪服を急いで準備したものの、靴がなかったという状況も起こり得ます。
そのような場合、手持ちの靴の中で最も黒に近く、シンプルで落ち着いたデザインのものを選ぶことが、最低限のマナーとして許容される場合があるとされています。
ただし、スニーカーやサンダルなど明らかにカジュアルな靴は、急な参列であっても極力避ける配慮が求められます。
葬儀の靴マナーまとめ:黒・シンプル・清潔感を意識する
葬儀の靴マナーの基本は、以下の4点に集約されます。
- 色は黒が基本で、黒以外の色は原則避ける
- 素材はマットな本革・合成皮革・布が適切で、エナメルなど強い光沢のある素材は避ける
- 金具・リボン・ロゴなどの装飾がないシンプルなデザインを選ぶ
- スニーカー・サンダル・ブーツ・ミュール・厚底などカジュアルな靴は不適切とされる
男性は黒の内羽根式ストレートチップ、女性は黒の装飾のないパンプスが、それぞれ最も無難な選択とされています。
また、靴の清潔感を保つことも、マナーの一部として欠かせない要素です。
葬儀の靴マナーは、決して難しいものではありません。
基本的な選び方を一度確認しておくだけで、いざという場面でも慌てることなく対応できます。
この機会に、ご自身の手持ちの靴が葬儀の場にふさわしいかどうかを、一度確認しておかれることをおすすめします。
適切な靴を事前に準備しておくことで、故人への弔意と遺族への配慮を、足元からしっかりと示すことができるはずです。
葬儀や相続のことで、こんなお悩みはありませんか?
- 葬儀費用がどれくらいかかるのか不安
- 相続の流れがよくわからない
- 家族に迷惑をかけないために準備したい
2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)・AFP資格を持つ運営者が、
お金の視点からわかりやすく整理します。
※本記事の情報は執筆時点のものになります。ご覧になるタイミングによっては金額やプランなど異なる場合がありますので、実際の内容は各自治体および葬儀社でご確認ください。